山口歯科Blog | 大阪 天満・天神橋の歯医者さん
山口歯科より大阪市北区周辺の患者様に贈る歯の情報BLOG
2016年
01月19日
(火曜日)
薬で歯周病が治る!内科的歯周治療の話2
こんにちは
前回の続きです。
治療例
患者様は、20代女性。
「歯肉の出血が止まらない、なにもしなくても出血してくる」
との主訴で来院されました。
初診時のお口の状態です。

歯肉の腫れと出血が見られます。
この方のプラークを位相差顕微鏡で検査しますと、

トリポネーマ(++)歯肉アメーバ(++)カンジダ菌(++)がわかりました。
上記から、ジスロマックとぺリオバスターを処方しました。
(その日は一切お口の中を触っておりません)
ペリオバスターとはカビ菌(カンジダ菌)を減らす液体歯磨き剤です。

次が、1週間後のお口の状態です。

そこでプラークを位相差顕微鏡で見てみますと、

トリポネーマ、歯肉アメーバも見えず、カンジダ菌も減少
ここで、初めて歯石除去を行っていきます。
歯肉の出血もほとんどなく、腫れも引いているので、痛みを伴わず歯石除去が行えます。
歯石除去して1週間後のお口の状態です。

わずか2週間程度で健康な歯肉を取り戻せました。
この後歯肉の深いところにある歯石も出血や痛みもほとんどなく除去していきました。
このように、歯周内科的治療を行うことにより短期間で、痛みを伴わずに歯周病が劇的に改善される方がたくさんいらっしゃいます。
もし、初診の状態で。
「歯石が原因なので歯石をとりましょう」
といって歯石除去をしたらどうでしょうか?
たぶん、痛くて、血だらけになって、「もう歯医者にいきたくない!」って思うのではないでしょうか?
もちろんすべての歯周病が治るわけではありませんが、患者様にとっては優しい治療法だと思います。
これで、あとは定期的な健診とメンテナンスを続けていけば、健康な歯肉を維持できます。
あっと、ここが大切です!
定期健診とメンテナンス。
感染経路は?
生まれた時には、人のお口の中には歯周病菌は存在しません。
しかし、もともといない歯周病菌がなぜ今お口の中にいるかというと、人からうつされているのです。
いまも、家族の間でうつしあっている状態にあるかもしれません。
回し飲みや回し食い、箸の使いまわし、キス、くしゃみなどが感染ルートとしてあげられます。
菌が再びお口のなかに入ってくると、お口の中で定着して歯周病を発症する可能性が出てくるということになります。
特に危険なのは性感染です。せっかく歯周病を治してもパートナーからうつされたのでは意味がありません。
パートナーの方と同時に治療なさることをおすすめします。
また、犬や猫などのペットのお口にも同じ菌が住んでいますので注意が必要ですね。
カビ菌は口腔常在菌といって、お口の中に必ず住み着いている菌です。
徹底的にやっつけても、空気や食べ物や手の指などから再びお口の中に入ってきます。全滅させることは不可能なのです。
ですから毎日の歯磨きと歯科医院における定期的なプロフェッショナルクリーニングが大切です。
カビ菌が増えすぎると歯ぐきが腫れるなど、悪い影響が出てきます。
またカビ菌は歯周病菌の快適な住みかにもなりますので歯周病菌が再感染しやすくなります。
再発予防するには?
定期的に歯科医院に通って、歯周病菌が再感染していないか、カビ菌が増えすぎていないか、歯周病菌検査で確認し、カビ菌が増えすぎないように専用の器具を用いてクリーニングを行う必要があります。
ぜひ一度、、自分のお口の中の菌をチェックしてみてください!
前回の続きです。
治療例
患者様は、20代女性。
「歯肉の出血が止まらない、なにもしなくても出血してくる」
との主訴で来院されました。
初診時のお口の状態です。

歯肉の腫れと出血が見られます。
この方のプラークを位相差顕微鏡で検査しますと、

トリポネーマ(++)歯肉アメーバ(++)カンジダ菌(++)がわかりました。
上記から、ジスロマックとぺリオバスターを処方しました。
(その日は一切お口の中を触っておりません)
ペリオバスターとはカビ菌(カンジダ菌)を減らす液体歯磨き剤です。

次が、1週間後のお口の状態です。

そこでプラークを位相差顕微鏡で見てみますと、

トリポネーマ、歯肉アメーバも見えず、カンジダ菌も減少
ここで、初めて歯石除去を行っていきます。
歯肉の出血もほとんどなく、腫れも引いているので、痛みを伴わず歯石除去が行えます。
歯石除去して1週間後のお口の状態です。

わずか2週間程度で健康な歯肉を取り戻せました。
この後歯肉の深いところにある歯石も出血や痛みもほとんどなく除去していきました。
このように、歯周内科的治療を行うことにより短期間で、痛みを伴わずに歯周病が劇的に改善される方がたくさんいらっしゃいます。
もし、初診の状態で。
「歯石が原因なので歯石をとりましょう」
といって歯石除去をしたらどうでしょうか?
たぶん、痛くて、血だらけになって、「もう歯医者にいきたくない!」って思うのではないでしょうか?
もちろんすべての歯周病が治るわけではありませんが、患者様にとっては優しい治療法だと思います。
これで、あとは定期的な健診とメンテナンスを続けていけば、健康な歯肉を維持できます。
あっと、ここが大切です!
定期健診とメンテナンス。
感染経路は?
生まれた時には、人のお口の中には歯周病菌は存在しません。
しかし、もともといない歯周病菌がなぜ今お口の中にいるかというと、人からうつされているのです。
いまも、家族の間でうつしあっている状態にあるかもしれません。
回し飲みや回し食い、箸の使いまわし、キス、くしゃみなどが感染ルートとしてあげられます。
菌が再びお口のなかに入ってくると、お口の中で定着して歯周病を発症する可能性が出てくるということになります。
特に危険なのは性感染です。せっかく歯周病を治してもパートナーからうつされたのでは意味がありません。
パートナーの方と同時に治療なさることをおすすめします。
また、犬や猫などのペットのお口にも同じ菌が住んでいますので注意が必要ですね。
カビ菌は口腔常在菌といって、お口の中に必ず住み着いている菌です。
徹底的にやっつけても、空気や食べ物や手の指などから再びお口の中に入ってきます。全滅させることは不可能なのです。
ですから毎日の歯磨きと歯科医院における定期的なプロフェッショナルクリーニングが大切です。
カビ菌が増えすぎると歯ぐきが腫れるなど、悪い影響が出てきます。
またカビ菌は歯周病菌の快適な住みかにもなりますので歯周病菌が再感染しやすくなります。
再発予防するには?
定期的に歯科医院に通って、歯周病菌が再感染していないか、カビ菌が増えすぎていないか、歯周病菌検査で確認し、カビ菌が増えすぎないように専用の器具を用いてクリーニングを行う必要があります。
ぜひ一度、、自分のお口の中の菌をチェックしてみてください!
- 関連記事
-
-
虫歯菌と脳出血の関係
-
薬で歯周病が治る!内科的歯周治療の話2
-
歯周病を薬で治す!内科的歯周治療のお話
-
スポンサーサイト
Title: 薬で歯周病が治る!内科的歯周治療の話2 >>
2016年
01月19日
(火曜日)
歯周病を薬で治す!内科的歯周治療のお話
こんにちは
院長の山口です。
最近問い合わせが多くなってきている「歯周内科治療」のお話です。
私は約8年前からこの治療を取り入れており、大変効果のある治療法であると思っております。
6年くらい前にもブログでほんの少しだけ書きましたが、もう少し説明させてもらいます。
歯科における2大疾患といえば、「虫歯」と「歯周病」。これは現代の歯科医療においては、感染症であるという結論になっています。
では、なぜ感染症なのに治らないのでしょうか。
医科において一般的な感染症は風邪です。
一般的な風邪であれば医師の指示に従ってきちんと薬を飲めば、ほとんどの場合なおってしまいます。
では、歯周病も同じように治らないのでしょうか。
現在の歯周病治療は外科的な処置が主流です。
しかし、それは歯科医師が特殊な技術を持ち、患者さんも歯磨きがうまくできるという厳しい条件下でないと、良い結果がうまれないのです。
どんな条件下においても同じ方法で、簡単に良い結果が生まれる方法はないものかと、多くの歯科医師が知恵を出し合った結果生まれたのが、薬で歯周病を治す歯周内科という治療方法なのです。

この治療方法には4つの大きなポイントがあります。
①歯周病菌検査での菌の確認
②細菌の除去薬剤の内服
③カビの除去薬剤あるいはカビ取り歯磨き材での歯磨き
④除菌後の歯石とり
特に①は、非常に大きなポイントです。歯周病菌検査でお口の中の菌を確認しなくてはなりません。
歯周病菌がいるのか、カビが多いのか、あるいは非常にきれいなのか。歯周病菌検査で確認しないと、お薬の選択ができないのです。

顕微鏡検査では歯周病菌やカビ菌がほとんどの方に見られます。
この検査は、患者さんのお口の中の汚れ(プラーク)をほんの少し採取し、それを顕微鏡で観察します。

顕微鏡で見ることで現在の菌の状態を確認することができ歯周病になりやすいか、今はどういう状態なのか、これからどういう状態になっていくのかがわかってきます。
では、次から実際の治療例をお見せしましょう。
続きも見てくださいね!
院長の山口です。
最近問い合わせが多くなってきている「歯周内科治療」のお話です。
私は約8年前からこの治療を取り入れており、大変効果のある治療法であると思っております。
6年くらい前にもブログでほんの少しだけ書きましたが、もう少し説明させてもらいます。
歯科における2大疾患といえば、「虫歯」と「歯周病」。これは現代の歯科医療においては、感染症であるという結論になっています。
では、なぜ感染症なのに治らないのでしょうか。
医科において一般的な感染症は風邪です。
一般的な風邪であれば医師の指示に従ってきちんと薬を飲めば、ほとんどの場合なおってしまいます。
では、歯周病も同じように治らないのでしょうか。
現在の歯周病治療は外科的な処置が主流です。
しかし、それは歯科医師が特殊な技術を持ち、患者さんも歯磨きがうまくできるという厳しい条件下でないと、良い結果がうまれないのです。
どんな条件下においても同じ方法で、簡単に良い結果が生まれる方法はないものかと、多くの歯科医師が知恵を出し合った結果生まれたのが、薬で歯周病を治す歯周内科という治療方法なのです。

この治療方法には4つの大きなポイントがあります。
①歯周病菌検査での菌の確認
②細菌の除去薬剤の内服
③カビの除去薬剤あるいはカビ取り歯磨き材での歯磨き
④除菌後の歯石とり
特に①は、非常に大きなポイントです。歯周病菌検査でお口の中の菌を確認しなくてはなりません。
歯周病菌がいるのか、カビが多いのか、あるいは非常にきれいなのか。歯周病菌検査で確認しないと、お薬の選択ができないのです。

顕微鏡検査では歯周病菌やカビ菌がほとんどの方に見られます。
この検査は、患者さんのお口の中の汚れ(プラーク)をほんの少し採取し、それを顕微鏡で観察します。

顕微鏡で見ることで現在の菌の状態を確認することができ歯周病になりやすいか、今はどういう状態なのか、これからどういう状態になっていくのかがわかってきます。
では、次から実際の治療例をお見せしましょう。
続きも見てくださいね!
- 関連記事
-
-
薬で歯周病が治る!内科的歯周治療の話2
-
歯周病を薬で治す!内科的歯周治療のお話
-
ここ最近!
-
Title: 歯周病を薬で治す!内科的歯周治療のお話 >>
Copyright (C) 2006 山口歯科Blog | 大阪 天満・天神橋の歯医者さん rights reserved.
Template&Material:TENTEN★くらぶ